愛媛の水産
真珠母貝・真珠養殖(宇和島地区)
 真珠の養殖は、真珠を育てる貝そのものの養殖「母貝養殖」(母貝はアコヤ貝が代表的)と、母貝に核を挿入して真珠を産出する「真珠養殖」の大きく二つの段階に分けられます。
 「母貝養殖」は、受精後20日前後のアコヤ貝の幼生を杉葉の小枝に付着させ、10mm内外の殻長になると養殖かごに移し、いかだに垂下して養成します。付着生物除去のための貝掃除などを施して、通常2〜3年で挿核に必要な35〜50gの母貝に成長します。
 「真珠養殖」は、母貝のアコヤ貝に春〜秋にかけて通常2個の核を挿入し、プランクトンの豊富な漁場で養殖し、その年の初冬か、翌年の秋〜冬の間に真珠を取り出します。
 真珠の養殖は、ハマチ・タイの養殖と合わせて愛媛県の水産業を支えています。
全国的に有名な宇和海真珠の養殖筏
「人魚の涙」といわれる神秘的に輝く真珠
アコヤ貝の稚貝を採取するために投入される杉葉
出荷前に母貝の成長具合を点検する
真剣に行われる核入れ作業
真珠の浜揚げ風景

真珠母貝・真珠養殖(宇和島地区)
真珠
 母貝は、挿入された核を、外套膜の分泌物の炭酸カルシウムの結晶とタンパク質の膜で幾重にも包み込み、真珠層を形成します。母貝自身の持つ色素や色調、核となるピース片の形や挿入の位置、水質や水温などの自然条件によって、真珠の生育は大きな影響を受けます。
 真珠を評価する基準には、巻き、光沢、大きさ、キズ 、形、色の6つがあります。巻きは均一で厚いもの、光沢は表面が滑らかで光を美しく反射させるもの、形は真円に近いもので、大きく、キズのないものが高品質です。

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